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風を切る

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人生の四季

人生の四季_c0066514_103647100.jpg●青春、朱夏、白秋、玄冬という。人生のある時期をそれぞれ、季節で言い表したものだ。 いま、春夏秋冬の順で書いた。それでよいのだろうと思っていたが、実は違うらしい。 作家の堺屋太一さんによれば、東洋思想で「玄冬」は幼少期を指す。玄(くろ)い冬、とは種子が大地に埋もれている時期だ。そして人生は青春期の「青春」、壮年期の「朱夏」、高齢期の「白秋」と続く。 そう、高齢期は冬ではなく、実りの秋なのだ。 人生80年を20年ずつ四季に分ければ、未成年は玄冬、20代と30代が青春、40~60歳が朱夏、それより上が白秋ーということになる。 青春と言えば、10代後半から20代あたりを考える人が多いだろう。だが、それは人生60年時代、つまり15年ずつ4区分していた頃の感覚なのかも。30代でもフリーターのまま"自分探し"を続ける人が増えているのは、青春が後ろに動き、かつ延びたという説明も成り立ちそうだ。 子供を育む季節が朱夏であり、これも大きく後ろに移行しているとすれば、それが少子化の一因なのかもしれない。 人生は今後、さらに長くなるだろう。 先日、米スタンフォード大学の研究者が、ある予測を発表した。医療技術の進歩によって先進国の平均寿命は、2030年には100歳前後まで延びる、というものだ。 そうなると50歳までは青春。実りの季節、白秋を迎えるのは、75歳になってからである。
#3/22Y紙夕刊より(とれんど)『長くなる人生の四季』を掲載しました。
by kazewokiru | 2006-03-23 11:37 | 日々の雑感 | Comments(0)

特技「余計な一言」      職業「街の自転車屋」since1985


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